「債務整理はクズ」だと思っていた私へ|そう感じる理由と、実際にやって分かったこと

「債務整理 クズ」——そう検索してしまう気持ちが、私にはよく分かります。私も、借金を自分で返せない自分は人として終わっていると本気で思っていました。5社から約400万円を任意整理して完済した経験者として、その思い込みの正体を書きます。

この記事の要点

  • 「クズだ」と感じるのは、借金を人格の問題だと思い込んでいるから
  • 実際は「返済の仕組み」が破綻しているだけで、人格とは別の問題
  • 専門家は毎日同じ相談を受けていて、責められることはまずない
  • 自己嫌悪で動けない期間にも、利息だけは増え続ける

なぜ「自分はクズだ」と感じてしまうのか

結論:借金を「お金の問題」ではなく「人格の問題」として受け取ってしまうからです。

返せない状態が続くと、人はこう考え始めます。

  • 計画性がない自分が悪い
  • 我慢できない自分が悪い
  • 普通の人は返せているのに、自分だけできない

全部、主語が「自分」になっています。ここが落とし穴でした。実際に起きているのは、収入に対して返済額が大きすぎるという構造の問題です。人格とは別のところで起きている計算の話なのに、自分を責める材料にしてしまう。

【体験】私も、自分を「クズ」だと思っていました

借金が250万円を超えたころ、私は3ヶ月ほど誰にも相談できませんでした。理由は金額の大きさではなく、「金にだらしない人間だ」と思われるのが怖かったからです。

当時の家計はこうでした。

金額
手取り月収 25万円
家賃 8万円
光熱費・通信費 2万円
食費 4万円
借金の返済 12万円
収支 −1万円(赤字)

毎月赤字です。どれだけ気合を入れても、この式では返し終わりません。足りない分をまた借りる。意志の問題ではなく、算数の問題でした。

それでも当時の私は「自分の頑張りが足りない」と考えていました。今思えば、そこが一番の遠回りでした。

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責められる場所ではありません

専門家は毎日同じ相談を受けています。原因を責められることはなく、今の数字から「月いくらになるか」を確認するだけで終えてOKです。

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相談して分かった「責められない」という事実

半年悩んでから、私はようやく無料相談に行きました。1社だけ、比較もせずに決めた事務所でした。

正直、対応は事務的で、最初は「冷たい」とすら感じました。慰めの言葉もありません。借入先、残高、金利、毎月の返済額を淡々と確認していく。

その途中で、担当者にこう言われました。

「この収入があれば、しっかり支払いできますね」

説教されると思っていたので、拍子抜けしました。同時に、ここでは自分は「特別ダメな人」ではないんだと分かって、力が抜けたのを覚えています。

専門家にとっては、毎日扱っている案件のひとつです。感情的に評価されないことが、あのときの私にはいちばんの救いでした。初回相談のリアルにも詳しく書いています。

「クズだ」と思い込むことの、具体的なコスト

結論:自己嫌悪で動けない期間にも、利息だけは正確に増えます。

年18%の借金なら、1日あたり約500円の利息がつきます。1ヶ月で約1.5万円。私は半年悩んだので、その間に約9万円が利息として消えた計算になります。

「自分が悪いから、自分でなんとかしなければ」という気持ちは立派に見えますが、その姿勢が損失を大きくしていたというのが、振り返っての正直な結論です。

任意整理をして、何が変わったか

手続きの結果はこうでした。

整理前 整理後
月の返済額 12万円 約4万円
金利 年14〜18% 0%(カット)
収支 −1万円 +7万円

元本は全額返しています。減ったのは利息だけです。借りたお金から逃げたわけではありません。ここは、自分を責めていた人ほど知っておいてほしいところです。

弁護士費用は約23万円で、月2万円×12回の分割で払いました。5年かけて完済し、いまは普通の会社員として生活しています。

それでも「恥ずかしい」と感じるあなたへ

恥ずかしさが完全に消えるとは言いません。私も、ごく親しい人にこの経験を話せるようになるまで、完済から数年かかりました。

ただ、ひとつだけ言えることがあります。「クズかどうか」を決める場面は、手続きのどこにも出てきません。出てくるのは、借入先の一覧と、毎月いくら払えるかという数字だけです。

人格の話にしているのは、たいてい自分だけです。私がそうでした。

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※この記事は経験者個人の体験に基づくものであり、法律上の助言ではありません。具体的な判断は必ず弁護士・司法書士等の専門家にご相談ください。

よくある質問

Q. 債務整理をすると、周りから軽蔑されますか?

実際に手続きをしても、周囲に知られること自体がほとんどありません。任意整理は裁判所を通さないため会社に通知は行かず、官報にも載りません。私の職場でも気づいた人はいませんでした。軽蔑される場面は、そもそも発生しにくいのが実際のところです。

Q. 専門家に「だらしない」と説教されませんか?

私が相談したときは、説教は一切ありませんでした。担当者は淡々と借入先と金額を確認していくだけで、むしろ「この収入があれば、しっかり支払いできますね」と言われました。専門家にとっては毎日扱っている案件のひとつです。

Q. 自分が情けなくて、相談する気力が出ません。

その状態が一番つらいと思います。ただ、動けない期間にも利息は増え続けます。年18%なら1日約500円、1ヶ月で約1.5万円です。気力が戻るのを待つより、「話を聞くだけ」と決めて予約するほうが結果的にラクでした。