「相談がダサい」と思っていた私が、借金250万円を母に告白した夜
「相談がダサい」と思っていた私が、借金250万円を母に告白した夜
相談前の不安
「相談はダサい」「弱い自分を見せたくない」——子どもの頃から、ずっとそう思って生きてきました。
その私が、借金250万円になってどうにもならなくなり、ある夜、母にだけ事実を打ち明けたことがあります。その瞬間に何が起きたか、何を感じたかを、ADHD当事者の視点で書きます。
この記事の要点
- 「相談はダサい」は、ADHD当事者によくある防御パターン
- 「弱い自分を知られたくない」が一人で抱え込む根本原因
- 限界まで来てようやく打ち明けた夜、罪悪感より「楽になった」が先に来た
- 母の反応で気づいたのは、「責められない関係性」が一番ありがたかった
「相談はダサい」と思って生きてきた
子どもの頃から、私は「人に相談する」のがすごく苦手でした。
家庭は、何かあれば相談しろ、というスタンスの両親でした。困らせたくないというより、「弱い自分を知られたくない」気持ちのほうが強かった気がします。
親の前では「元気に学校に行ってる自分」「成績で褒められた自分」だけを見せていました。友達の話は、ほとんどしませんでした。実際、話せる友達もいなかったのですが。
ADHD当事者によくある防御パターン
あとから振り返ると、これはADHD当事者によくある「弱さを隠す」防御パターンでした。
子どもの頃から「忘れ物が多い」「整理整頓ができない」「勉強が続かない」など、定型発達の人より「できない」が多かった。その分、何度も叱られてきた。
その結果、「これ以上ダメな自分を見られたくない」という気持ちが強く根づきます。表面では明るく振る舞い、内側では一人で抱え込む——そういう生き方が、習慣になっていました。
借金250万円を抱えながら、誰にも言えなかった
大人になってからも、この防御パターンは続きました。
20代で借金が250万円まで膨らみました。複数のクレジットカードと消費者金融を行き来して、月の返済が手取りに迫る勢い。明らかに自分の力ではどうにもならない状態です。
でも、誰にも相談できませんでした。
- 家族に話したら「育て方を間違えた」と言われそうで言えなかった
- 友達に話したら距離を置かれそうで言えなかった
- 恋人に話したら別れを切り出されそうで言えなかった
本当は、もっと早く話せば、もっと小さい金額で解決できたはずでした。でも、「弱い自分を見せられない」が、相談を阻んでいました。
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限界が来た夜、母にだけ打ち明けた
ある夜、もうどうにもならなくなって、母にだけ話そうと決めました。
夜のリビングで、母と二人きり。最初の一言が出てこない。長い沈黙のあと、ようやく「ごめん」から始めました。
母の「何、金の話?」という問いかけに、たどたどしく事実を伝えました。
「実は借金が250万あって、自分の給料では返せないから、助けてほしい」
母は、大きくため息をつきました。残念がる空気が痛いほど伝わってきました。一旦冷静になったあと、母は泣きながら言いました。
「期待していたのに、本当に残念だ」
その言葉が、心に刺さりました。
告白した瞬間、罪悪感よりも「楽になった」が先に来た
不思議なことに、母を悲しませた罪悪感よりも、「言い出せて楽になった」「なんとかしてもらえる期待」のほうが先に来ました。
長い間、一人で抱え込んできた重さが、その瞬間ふっと軽くなる感覚。
あとから考えると、これはADHD当事者特有の感覚だったかもしれません。感情のシステムが過負荷で機能停止していた状態だったとも言えます。本来感じるべき罪悪感より、「これ以上一人で抱えなくていい」という安堵が、先に来てしまった。
気づいたこと:「話す」だけで、ここまで楽になるのか
抱え込んでいた時間は、私の想像をはるかに超えて、心と体に負荷をかけていたのです。誰かに事実を伝えただけで、こんなに楽になるなんて、知りませんでした。
もっと早く話していれば、こんなに長く苦しまなくて済んだのに——その後悔は、今でもあります。
母の決断:翌日、現金で清算してくれた
母は翌日、250万円を全額現金で出してくれました。本人は「いつか返す」と言いましたが、母から告げられたのは、思いがけない言葉でした。
「返済の間、あなたの顔を見たくない」
引っ越し費用も全額出してもらい、ほぼ勘当に近い形で家を出ました。
感情としては受け止めきれない部分もありましたが、不思議と論理として母の判断を即座に正しく理解できました。「このまま甘やかしたら自立できないから、外に出した」のだと。
これも、ADHD当事者によくある特性かもしれません。「感情で受け取れない代わりに、論理で受け取る」。母の厳しさを、論理的には「ありがたい」と思えました。
同じ防御パターンを持つ人へ
もしあなたが「相談はダサい」「弱い自分を見せたくない」と感じて、借金を一人で抱えているなら、伝えたいことがあります。
家族や友達に言えなくても、第三者になら話せる
私自身、家族や友達には何年も言えませんでした。でも、無料相談の弁護士には、初対面の人だからこそ話せました。
「責められたらどうしよう」「軽蔑されたらどうしよう」という不安は、家族や友人に対するもの。第三者の専門家は、毎日同じような相談を受けているので、淡々と整理してくれます。
話すことで、自分の重さに気づく
抱え込んでいる間は、自分がどれくらい重い荷物を持っているか、感覚が麻痺します。話して、それを下ろしてみて初めて、「自分こんなに重いものを背負ってたんだ」と気づきます。
無料相談は、契約しなくても大丈夫。まず話してみる。それだけで、世界が少し変わります。
今だから言えること:相談は「ダサい」行動ではなかった
あの夜から数年経って、いまの私が、過去の自分にいちばん伝えたいのは一行だけです。
相談は、ダサいことではなく、人生を守る行動だった。
「弱い自分を見せたくない」という防御は、子どもの頃から自分を守ってきた癖でもあります。でもその癖が、本当に必要な助けを遠ざけていました。
ADHD・ASDのある人ほど、「相談=ダサい」を強く内面化しているケースが多いと思います。恥ずかしくても、人に頼る。それが、ADHD当事者が長く健康に生きるための、いちばんの武器でした。
※この記事は経験者個人の体験に基づくものであり、医学的助言・法律上の助言ではありません。ADHDの診断は医療機関で、債務整理の判断は弁護士・司法書士等の専門家にご相談ください。
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